海外FXの取引を行っている方の中には、複数の口座を活用している方もいます。ですが、何のために複数必要なのかわからない、どのように活用すれば良いのか悩んでいるといった方もいるのではないでしょうか。
そこで、海外FXにおける複数口座が気になっている方のため、使える口座の種類や、複数口座を持つメリット、デメリットなどについて解説します。この記事を読むことによって海外FXで複数口座を活用するポイントがわかるようになるので、参考にしてください。
海外FXで取引を行うにあたり、複数口座を持つことは可能です。ただ、業者によって対応が異なるため、すべてのFX業者で複数の口座を開設できるものではありません。
複数口座が開設できる業者を選びたいと考えているのであれば、新規口座を開設する前に確認しておきましょう。
海外FX業者では、いくつかの口座タイプを用意していることが多いです。これらを複数開設し、使い分ける形で取引を行っていけます。
なお、海外へFX業者の口座を開設する際、費用はかかりません。また、新規口座を開設した後は、同一FX業者内であれば非常に簡単な手続きで追加口座を開設できます。
口座の種類はFX業者によって異なります。海外のFX業者でよくあるのは、スタンダード口座、マイクロ口座、ECN口座の3つです。それぞれについて解説します。
スプレッドがやや広めに設定されているのがスタンダード口座です。通常の口座タイプともいえるもので、幅広い商品や通貨ペアを取り扱っています。
そのため、初心者の方や、その業者で新規口座を開設する方などに選ばれているタイプです。
一般的な海外FX業者の最低取引量は1,000通貨ですが、それよりも少ない取引量でもポジションを持てるのがマイクロ口座です。どの程度の少額取引に対応しているかは業者によって異なるものの、10通貨や100通貨に対応している業者もあります。
少額取引用の口座を探している方から選ばれているタイプです。初心者の中でも「まずは小さい取引から始めてみたい」と考えている方に向いています。実際のFX取引の感覚をつかむのにも活用できるでしょう。
「Electronic Communications Network」の頭文字を取ったECN口座は、FX業者を介することなくインターバンク市場に直接注文を流す方式です。仲介業者を挟むことによって発生するレート操作などを避けられることから、安全性が高いといえます。
ただし、ECN口座を取り扱っているFX業者は多くありません。
FX上級者の多くが複数口座を持っているとされますが、これは複数口座を開設することによってさまざまなメリットがあるからです。代表的なメリットについて6つ解説します。
多くのFX業者で複数口座の開設を認めているのは、トレードスタイルに合わせて口座を活用してもらうためです。
代表的なトレードスタイルは、短時間で繰り返しトレードを行うスキャルピング、数時間から一日で決済を行うデイトレード、長期にわたってポジションを保有するスイングトレードです。
異なるスタイルのトレードを一つの口座で行ってしまった場合、各ポジションを管理しにくくなってしまいます。管理しやすい形でトレードを行っていくためにも複数口座を役立てましょう。
また、それぞれ口座を分けて行えば、どのトレードスタイルで利益が上がっているか、自分にはどういったスタイルが向いているかも見えてきます。
海外FX業者の口座には、スプレッドが小さい口座や、大きくレバレッジがかけられる口座、自動売買に対応している口座など、さまざまなものがあります。各口座によって特徴が異なるため、投資方法とあわせて最適な口座を選択することによって、より利益を伸ばしたり、リスクを抑えたりすることが可能です。
例えば、数秒から数分でトレードを繰り返すスキャルピングを行う場合、スプレッドや取引手数料が大きい口座は向いていません。一般的に取引手数料が安く抑えられるECN口座などが向いているでしょう。
ただ、海外FXではスプレッドを収入源としていることもあり、スプレッドがゼロのECN口座はほとんどのFX業者でボーナスの対象ではありません。
そのため、入金ボーナスなどを活用して中長期的に運用をしたいと考えているのであれば、ボーナスの対象となるスタンダード口座の方が向いています。
このように、複数口座を持つことにより、各口座の良いところをうまく活用していくことができます。自分がどのようなトレードを行うかによって向いている口座が変わるので、よく検討が必要です。
複数口座を持つことは、リスクを分散させることにもつながります。リスクの分散は投資の基本であり、FXにおいても欠かせません。
複数口座を持てば資金が分散化されるため、いずれかの口座を用いた取引でマイナスが出てしまったとしても、残りの口座で取引を継続することが可能です。
海外のFX業者では、残高がマイナスになった場合に口座残額の範囲で処理され、借金の支払いが求められない「ゼロカットシステム」を採用しています。ですが、口座残額を超えたマイナスが出た場合、その口座残額はゼロになってしまうので、複数口座を開設してリスクを分散させましょう。
なお、ゼロカットシステムがない業者の場合は、口座を分けたとしてもFXにおけるリスクの分散にはつながりません。
それから、複数のFX業者で口座を開設しておくことにより、業者が経営破綻してしまった場合のリスクに備えることも可能です。例えば、1つのFX業者のみで複数の口座を開設していたとしても、その業者自体が経営破綻してしまうと大変です。
過去には大手のFX業者が経営破綻したものの、顧客資産と運転資産を分けて管理していたために全額返還されたケースがあります。ただ、返金されるまでには時間がかかってしまい、その間の取引ができませんでした。
このようなケースでも、複数業者で資金を管理していた方であれば継続して取引が可能です。思わぬ経営破綻などのトラブルに備えるためにも、複数業者での口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。
FXでは多くの通貨ペアがあり、複数口座を持っていればペアごとに管理が可能です。決済などに関するうっかりミスを防ぐ効果も期待できます。
多くの銘柄で取引を行いたいと考えた場合、メジャーなペアや金利が高いペアなど、ジャンルごとで分ける方法もおすすめです。
自動売買ソフトであるEAには、さまざまな種類があります。口座ごとにトレードスタイルや取り扱うペアを分けておけば、その口座に適したEAを使い分けられるので便利です。
複数のFX業者で口座を持てば、各業者から提供されている情報を得ることが可能です。FX取引でできるだけリスクを抑えたり、利益を増やしたりしていくためには、情報収集が欠かせません。
FX業者から提供される情報は非常に参考になります。業界の動向を掴んだり、お得なキャンペーンを見逃さずに済んだりするのは大きなメリットです。
例えば、入金キャンペーンを行う予告がされた業者に他口座から資金を移すなどして、最大限ボーナスを受け取ることもできます。
情報収集が目的であれば、解説するすべての口座で多くの証拠金を維持する必要はありません。口座を開設するだけでも得られる情報があるので、自己資金が少ない方でも複数口座を持つことにはメリットがあります。
また、複数業者の口座を持つことにより、自然と業者を比較することが可能です。特に、自分にとってどの業者が最適かまだ判断できず、メインの口座を悩んでいる方は実際に開設してみて比較するのも良いでしょう。
複数口座を持つことには多くのメリットがあるのですが、デメリットについても確認しておきましょう。代表的なデメリットは以下の4つです。
海外FX業者の中には、口座維持のための維持金が必要なところもあります。例えば、3ヶ月間、一度もトレードをしなかった場合に口座維持手数料がかかるようなケースです。
情報収集目的で開設する口座であれば多くの証拠金を入れておく必要はないと解説しましたが、口座維持手数料については注意が必要になります。こういった理由からただ口座を開設して多少の証拠金を入れたままで放置すると、気づいた時には証拠金が減っているケースも多いです。口座維持手数料がかかるか事前に確認しておきましょう。
なお、残高がない場合は維持手数料が引かれることはありません。そのため、トレードする予定がない口座については、残高をゼロにしておくと良いでしょう。
または、口座維持手数料がかからないように定期的に取引を行うのを忘れないようにしてみてください。
例えばECN口座を持つ場合、取引手数料が発生することになります。複数のECN口座で取引を行っていく場合、総合的な手数料が高くついてしまうこともあるため注意が必要です。
注意しなければならないのが、多くのFX業者では複数の口座を使用した両建てが禁止されています。リスクを抑えられる方法として知られていますが、規約違反となるのでやめましょう。口座が凍結されてしまう恐れがあります。
なお、FX業者によって定めている利用規約は異なります。各業者で何が違反になってしまうのかは必ず確認が必要です。
複数口座を利用する場合、業者ごとの規約の違いがわかりにくくなってしまい、無意識で違反を起こしてしまうような可能性もあるので、この点も注意してください。
海外FX業者の大きな魅力とも言えるのがボーナスですが、口座開設ボーナスは新規に開設する時のみ受け取れます。同一FX業者内で複数の口座を開設したとしてもボーナスは付与されないので注意しましょう。
もちろん、口座開設ボーナスキャンペーンを行っている複数のFX業者で新規に口座を開設すれば、その分のボーナスを得ることは可能です。
複数口座に興味があるけど、具体的にどのように活用していけば良いのかわからないと感じている方もいるのではないでしょうか。何も考えずに、ただたくさん口座を開設しても有効活用できません。代表的な活用方法について解説します。
基本的に取引を行うメイン口座のほかに、サブ口座として活用する方法です。どの業者を選択するかによって異なりますが、海外FX業者の中には10個程度まで追加口座が開設できるところもあります。
サブ口座は、資金をプールしておくのにも活用可能です。例えば、30万円でトレードを始め、50万円まで増やせたとしましょう。そのままトレードを継続すると、全損してしまった場合、50万円を失うことになります。
ですが、50万円のうち、増えた20万円分をサブ口座に移しておけば、全損してもサブ口座分は残すことが可能です。このような形で資金プール用の口座としても活用してみてはいかがでしょうか。
メリットの項目で紹介したように、複数FX業者で口座を持つことで情報収集の幅が広がります。口座を開設すると多くの経済情報が提供されるようになるので、取引に活用していきましょう。
たくさん情報があればあるほど、取引の判断材料が増えることになります。FX業者の中には、その業者で口座を開設していなければ受け取れないような情報を提供しているところもあります。
1社のみから情報を受け取ると、偏った情報収集になってしまう可能性があるので、注意が必要です。
海外FXで使える口座の種類や、複数口座のメリット、デメリットなどについてご紹介しました。うまく活用すればメリットが多いといえるので、ポイントをおさえて取り組んでいきましょう。
海外FX徹底ガイドでは、海外FX各社が提供するボーナスについて徹底比較した上で、最新の情報を発信しておりますので、ボーナスを元手に海外FXへのチャレンジをご検討中の方は、ぜひご覧ください。