【FX初心者・中級者】プロが教える!
利益を出しやすいトレード法とは ~第3回~
前回(第2回 FX初心者でもわかる!FXトレードの基本手法 )は押し目買いのエントリーについて解説しましたので、今回は戻り売りの具体例を説明します。
そのあとにポジションを取る際のリスクリワードと損切りについて解説します。
このリスクリワードについての考え方はFX初心者が上級者になるために必ず身につけなければならない知識なので、この機会にしっかりと理解しましょう。
それでは戻り売りから解説します。
戻り売りの手順と具体例
まずは環境認識です。
下のチャートはユーロドルの日足です。下落トレンドを形成して下げていることがわかります。
直近にサポートラインが引けていて、そこをブレイクして下げ始めました。
次に1時間足にしてもう少し詳しく見ます。
日足の赤枠で囲んである部分を拡大する感じです。
今まで支えられていたサポートをしっかりと下抜けて下げていることが確認できます。
サポートを下にブレイクして新安値をつけたことで下落トレンド継続が確認できたので、トレード方向は売り、手法は戻り売りです。
1時間足の赤枠で囲んである部分をさらに拡大して見ることができます。
まず安値1をつけた後少し戻し高値1をつけてしばらく安値1を更新しない時間が続きます。
そこで緩やかな右上がりのカウンタートレンドラインがひけます。
同時に安値1から水平線を引き、そのどちらも下抜けた「売り1」がエントリーです。
その後は安値2をつけて一度戻し、高値2をつけますが、高値2は高値1よりも低い位置です。
しかも高値2は安値1の水平線を越えられず下げました。
このことから安値1で作ったサポートが安値2をつけたあとはレジスタンスに変わったことがわかり、このサポートがレジスタンスに変わった後のレジスタンスは高い確率で信頼できるので、売りエントリーの強い根拠になります。
安値2からカウンタートレンドラインを引き、安値1から引いたサポートを越えられず、さらに安値2のカウンタートレンドラインをブレイクしたところで「売り2」ができます。
その後も売り3、売り4、売り5と同じロジックで戻り売りエントリーが可能です。
ここがポイント!
下落トレンドで売りエントリーで入る場合は、じっくりと戻りを待つことがポイントです。
FX初心者がよくやる失敗に下がっているから戻りを待たないで慌てて飛び乗るエントリーがあります。
トレンドが下方向なのでどこで入っても最終的には利益がでる可能性はありますが、売る場所が悪いと、戻された場合にある程度の含み損を抱えることになります。
(本記事のリスクリワードのところで更に詳しく解説します)
この含み損に耐えられないと、売りトレンドで売っているのに戻りで損切りしてしまい損を出してしまうかもしれません。
損切りした後に相場が下げ始めてまた慌てて売って、また戻されて損切りして・・・と、下落相場なのに売りで入って負けてしまうという経験をした人も多いでしょう。
このような悪いパターンを避けるために、下落トレンドでは戻りをしっかり待ち、戻ったところから再び下げるところで売るという癖をつることです。
また戻り売りは売ったポジションにすぐに利益が乗るので含み損も少なくて済み、精神的なストレスも最小限でトレードできるメリットがあります。
このようにトレンドが継続しているときは、そのトレンド方向に何度もエントリーするチャンスが来ることがわかり、この例の場合は売りエントリー5回で利益が出ていることがわかるでしょう。
リスクリワードと損切りについて
FX初心者必見!「リスクリワード」とは
FX初心者の方には必ず意識してもらいたいのが、リスクリワードです。
リスクリワードとは、1回のトレードにおける「リスク(損失)」と「リワード(報酬)」の比率のことをいいます。
リスクリワードは利益を損失で割ることで求められます。
利益確定が2,000円に対して損切り1,000円ならリスクリワードは2になります。
この考え方をどのようにトレードに組み込んでいけば良いのかを解説します。
リスクリワードの考え方
例えば勝率50%のトレーダーがいたとします。
勝ち、負け、勝ち、負けを繰り返しているので、勝ちで得られる金額と負けで失う金額が同じなら、資金はプラスマイナス0になります。
勝ち1,000円に対して負け1,000円とすると、 勝ち1,000円÷負け1,000円=1 となり、この1という値がリスクリワードの値です。
勝ちが3,000円で負けが1,000円の場合は、リスクリワードが3になります。
リスクリワードが1以上、つまり、負けた時の金額より勝った時の金額の方が大きければ、勝率50%でも資金は増えていきます。
もし勝率が50%以上であれば、さらに資金が増える速度は早くなるので、自分のトレードがリスクリワード1以上になるように日々のトレードを組み立てることが勝ち残るトレーダーになる重要ポイントだということがわかるでしょう。
では次にどのようにリスクリワードを実際のトレードで1以上にするのかを説明します。
リスクリワードを1以上にするトレードの組み立て(FX初心者必見!)
リスクリワードを1以上にするために具体的にどうしたら良いかをチャートで説明します。 下のチャートは上で解説した「売り4」の拡大チャートです。
下落相場のカウンタートレンドラインを下抜けした位置がエントリー場所で、損切位置は直近高値の数pips上に置くとすると、損切までの距離は20pipsです。
リスクリワードを1以上にするためには、利益確定は20pips以上離れた位置に設定しなければなりません。
この例の場合は最大55pips取れた動きになったので、リスクリワードは最大2.75でした。
戻り売りの場合、エントリーした位置から見て直近高値の上に損切りを設定すれば、損切幅は簡単に求めることができます。
損切位置が決まれば、どこで利益を確定すればリスクリワードが1以上になるのかも自動的に決まります。
リスクリワードが悪い例
上で説明したチャートと同じチャートです。
戻りを待てずに下がってきたところで焦って売ってしまった場合としましょう。
売ったところが青い丸印の位置です。
ここで売った場合、損切位置は直近高値の上ですから、55pips離れた所になります。
リスクリワードを1以上にするためには、55pips以上離れた場所で利益確定しなければならないのですが、この場合は最大に取れたとしても33pipsでした。
利益になったのなら良いだろうと考えがちですが、こういうトレードを繰り返しているとリスクリワードが1を維持できなくなります。
なぜなら、相場では勝ちトレードばかりではなく負けるトレードもあり、その負けたときのトレードで大きく損失を出してしまい、それまで積み重ねた利益を一気に失ってしまうからです。
このような悪いパターンのトレードをしてしまう原因は「メンタル」です。
まずは環境認識です。
下のチャートはユーロドルの日足です。下落トレンドを形成して下げていることがわかります。
直近にサポートラインが引けていて、そこをブレイクして下げ始めました。
次に1時間足にしてもう少し詳しく見ます。
日足の赤枠で囲んである部分を拡大する感じです。
今まで支えられていたサポートをしっかりと下抜けて下げていることが確認できます。
サポートを下にブレイクして新安値をつけたことで下落トレンド継続が確認できたので、トレード方向は売り、手法は戻り売りです。
1時間足の赤枠で囲んである部分をさらに拡大して見ることができます。
まず安値1をつけた後少し戻し高値1をつけてしばらく安値1を更新しない時間が続きます。
そこで緩やかな右上がりのカウンタートレンドラインがひけます。
同時に安値1から水平線を引き、そのどちらも下抜けた「売り1」がエントリーです。
その後は安値2をつけて一度戻し、高値2をつけますが、高値2は高値1よりも低い位置です。
しかも高値2は安値1の水平線を越えられず下げました。
このことから安値1で作ったサポートが安値2をつけたあとはレジスタンスに変わったことがわかり、このサポートがレジスタンスに変わった後のレジスタンスは高い確率で信頼できるので、売りエントリーの強い根拠になります。
安値2からカウンタートレンドラインを引き、安値1から引いたサポートを越えられず、さらに安値2のカウンタートレンドラインをブレイクしたところで「売り2」ができます。
その後も売り3、売り4、売り5と同じロジックで戻り売りエントリーが可能です。
ここがポイント!
「メンタル」について。
実際に青い丸印でエントリーしたとイメージしてみてください。
エントリーしたと同時にどんどん含み損が膨らんでいきます。
ローソク足1本が5分なので、含み損に耐えている時間は1時間50分です。
戻り売りをした場合はエントリーしたらすぐに含み益になったのに、エントリー場所を間違えただけで1時間50分も含み損を抱えてじっと耐えていなければなりません。
もしかしたら損切り位置までガマンできなくて途中で損切りしてしまう人もいるかもしれません。
また、含み損に耐えた後に少しでも利益が乗ると、早く安心したくて小さな利益でもプラスで逃げられれば良いという衝動に流されて、薄利で利益を確定してしまうこともあるでしょう。
エントリー位置が重要!
このようにエントリーの位置を間違えることによって、リスクリワードが悪くなるばかりか、精神的にも非常に辛く、しかも1回のトレードに無駄な時間がかかるということがわかります。
そして、根拠のない無駄な損切りが増えたり、もっと利益が取れるのに小さな利益で終わったりするトレードが積み重なっていきます。
したがって、こういうトレードを繰り返せばリスクリワードを1以上に維持することは非常に難しいのです。
FX初心者必見!「損切り」とは
「損切り」という言葉はご存じかと思いますが、FX初心者方のためにお伝えしておきます。
損切りとは、損失を抱えている状態で保有しているポジションを売却することです。
これ以上保有していると損失が拡大してしまうリスクを避けるために行います。
トレードを組み立てる際に損切りを考えないで組み立てることはできません。
なぜならリスクリワードを考慮するためには、損切りがどこなのかを知る必要があるからです。
そしてできるだけ損切り幅は小さくしたいものです。
損切りを小さく設定できれば、結果的にリスクリワードを有利にすることができます。
損切りのポイント
もう一度上の2つのチャートを比べてみましょう。
同じ相場で同じ方向でエントリーしているのに、これだけ大きな差があります。
ただ下がっているからというだけの理由で感覚的に売ったり、下がっていく動きに置いて行かれるのが嫌で衝動的に売ったりすることが如何に効率が悪いかがわかります。
エントリーの場所はどこで損切りをするのかを考えて、その損切りの位置にできるだけ近い場所で入ることがリスクリワードを1以上に保つためにはとても大切です。
下落トレンドを見つけたら、どこでもいいから売るのではなく、戻り売りをしましょうという意味がここにあります。
FX初心者がよくやる損切り失敗例
もう一つ悪い例を見てみましょう。
突然下落がはじまりました。
FX初心者の方は焦ってしまいますよね。
「ここからさらに大きく下げるに違いない、ここで入っておかなければ大きなチャンスを逃すかもしれない」と慌ててエントリーしたとします。
しかし、慌てて入ったのはいいのですが、損切位置が決まっていません。
何も考えず感覚的に売りで入っただけなので、どこで損切りするべきかとか、リスクリワードはどうだろう、と考えているわけではありません。
ではもし相場が逆に動いた場合、どこで損切りしたら良いのでしょうか? セオリーならば最悪でも赤い丸のあたりでは損切りしなければなりません。
この場合、エントリーから損切り位置まで80pipsくらいあります。
この時点でこのエントリーは非常に危険だということがわかります。
ただ、置いて行かれるのが嫌だ、大きな利益のチャンスを失うのが嫌だという感情と衝動だけで入ったトレードです。
こうなります。
この1回の失敗トレードのおかげで、80pipsの損切りをして、それまでコツコツ貯めてきた資金を吹き飛ばしてしまうことになるかもしれず、リスクリワード1も維持できません。
たった1回の失敗で、それまでのすべての積み重ねをすべて失ってしまうことがあるのがFXトレードの注意しなければならないところです。
しかもその原因はトレーダー自身の感情や思考といったメンタルの場合がほとんどです。
ではどうしたら良いのでしょうか?
リスクリワードを1以上に保つためにトレーダーがしなければならないこと。
FX初心者が上級者になるために、とても大事なことですのでよく覚えておきましょう。
- 1 損切をどこでするのかが決められないならエントリーはしない。
- 2 損切位置が利益確定位置よりも遠い場合はエントリーはしない。
- 3 上昇相場なら押し目買い、下落相場なら戻り売りを徹底する。
- 4 損切位置は一度決めたら絶対に動かさない。
4の損切位置を動かさないということも非常に重要です。
一度ポジションを取ってしまうと、どうしても損切りしたくない、という感情が強く働きます。
これは人間の自然な感情なので、そう思うことは仕方がありませんが、その通りにしてしまうと結局大きな損切りに繋がってしまいます。
ここがFX初心者と上級者の違いです。
そして上級者はトレード中は以下のように考えています。
- 目の前のたった1回のトレードにこだわって損切りしないで大きな含み損をガマンすると、そのたった1回のトレードで壊滅的な損失を出してしまうことがあるから十分気をつけよう。
- 損切は失敗ではなく正しい判断の結果で損を小さく押さえるための最善の方法だから、ルールを守って切るべき場所ではきちんと損切りして資金を守ろう。
- 勝ったり負けたりしながら資金が増えていくのがFXトレードだから、1回1回のトレードに感情移入することなく、淡々とこなしていこう。
トレード経験を重ねるうちにこのようなことが体験的にもわかってきますが、わざわざ大きな失敗を経験しなくても、このような考え方を学ぶことはできます。
この機会にぜひFX上級者の考え方を自分のものにして、日々のトレードに取り入れましょう。
心理的に楽になるために入金ボーナスを活用
損切りを行えば当然証拠金が減っていきます。
証拠金は常に十分な余裕を持ってないと不安になってしまいますね。
かといって失うリスクのある資金をたくさんは入金したくない。
そんな時に役に立つのが入金ボーナスです。
入金ボーナス100%であれば、入金額が2倍になります。
例えば、10万円入金すれば、証拠金が20万円となります。
このような機会に証拠金を常に増やしておくようにすれば、それだけ余裕のあるトレードができます。
その為には、入金ボーナスが充実している業者を選ぶことが重要です。
FXトレードを行うには、より少ない資金で、よりリスクを減らすため業者が提供するクッション機能付きの入金ボーナスを利用することをお勧めします。 GEMFOREXであれば、月に4~5回のペースで入金ボーナス100%キャンペーンを行っています。
まとめ
今回は戻り売りの説明とリスクリワードと損切りについて解説しました。特にリスクリワードと損切りについてはしっかり理解して、実際のトレードで使えるようにしておきましょう。
次回は利益確定についてと、安定して利益を上げるためのもう少し突っ込んだトレードの組み立てについて解説します。