海外FXを始める際に、よく理解しておきたいのが「スワップポイント」と呼ばれるものです。どのようなものなのか把握していないとうまく活用できず、損をしてしまう恐れもあります。
そこで、スワップポイントがよくわからず悩んでいる方のため、スワップポイントとは何か、どのように運用すれば良いのかについて解説します。この記事を読むことによってスワップポイントの理解が深まり、正しく運用できるようになるので参考にしてください。
運用における注意点についても解説します。
スワップポイントとは、金利が異なる2つの国の通貨において発生する金利の差のことです。
FXでは、ある国の外貨を購入し、もう一方の国の外貨を売却します。例えば、金利が低い通貨を売却し、金利が高い通貨を購入することにより、その金利差から発生する差額を受け取ることができます。
スワップポイントは、以下のような特徴を持っています。
◆スワップポイントの特徴
※については、逆に高金利の通貨を売却し、低金利の通貨を購入した場合、支払いが生じることになってしまいます。必ずしも金利差で得をするものではないので、注意しましょう。
どのような影響で金利が変動するかはわかりません。現在スワップポイントを受け取っていたとしても状況が変わり金利差が逆転すれば、支払いが必要になってしまうこともあります。
なお、スワップポイントは口座を開設するFX業者によって異なります。そのため、できるだけ多く獲得したいと考えているのであれば、FX業者をしっかり比較して決めましょう。
1日当たりに受け取れるスワップポイントを計算する際は、先に年間スワップポイントを割り出しましょう。計算式は「為替レート×取引数量×政策金利の差」です。
年間のスワップポイントがわかれば、それを「365(日)」で割ることにより1日のスワップポイントがわかります。
なお、各FX業者ではスワップポイントを計算するためのツールを用意していることが多いです。自分で計算しても良いのですが、FX業者の計算ツールであれば通貨ペアと取引数量を入力することで試算可能なので、こちらも役立ててみてください。
USD/JPY (米ドル/円) | EUR/JPY (ユーロ/円) | GBP/JPY (ポンド/円) | AUD/JPY (豪ドル/円) | TRY/JPY (トルコリラ/円) | MXN/JPY (メキシコペソ/円) | ZAR/JPY (南アフリカランド/円) | ||
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Gemforex (12/8現在) |
買い | 29円 | -198円 | 548円 | 260円 | ― | 63円 | -97円 |
売り | 23円 | -280円 | -1,284円 | -916円 | ― | -119円 | -230円 | |
XM (12/8現在) |
買い | 1,115円 | 142円 | 908円 | 295円 | ― | ― | ― |
売り | -1,925円 | -1,138円 | -1,972円 | -1,145円 | ― | ― | ― | |
BigBoss | 買い | 51円 | -529円 | 184円 | -50円 | ― | ― | ― |
売り | -105円 | -321円 | -1,182円 | -818円 | ― | ― | ― | |
Taitan FX (10/1現在) |
買い | 364円 | -14円 | 534円 | 429円 | ― | 154円 | 100円 |
売り | -1,533円 | -497円 | -1,461円 | -759円 | ― | -213円 | -179円 | |
AXIORY | 買い | 1,006円 | 66円 | 641円 | 423円 | 520円 | ― | 67円 |
売り | -1,619円 | -572円 | -1,561円 | -906円 | -679円 | ― | -147円 | |
LAND-FX | 買い | -69円 | -98円 | -105円 | -68円 | ― | ― | ― |
売り | -88円 | -78円 | -106円 | -63円 | ― | ― | ― | |
FBS | 買い | -231円 | -691円 | -340円 | -218円 | ― | ― | ― |
売り | -434円 | -275円 | -556円 | -414円 | ― | ― | ― | |
Exness | 買い | 6円 | -40円 | 14円 | -26円 | ― | 60円 | -3円 |
売り | -42円 | -8円 | -71円 | -19円 | ― | -2,438円 | -52円 | |
IFOREX | 買い | 1,254円 | 90円 | 929円 | 313円 | 30円 | ― | 49円 |
売り | -2,059円 | -870円 | -2,049円 | -953円 | -502円 | ― | -202円 | |
Hotforex | 買い | 1,100円 | 50円 | 810円 | 140円 | ― | ― | 100円 |
売り | -1,780円 | -450円 | -1,700円 | -510円 | ― | ― | -15,119円 |
日によってスワップポイントは変わるため、最新の情報は各公式サイト、またはMT4をご確認ください。
スワップポイントはおまけのようなものではありますが、しっかり運用することにより利益につながります。そこで、上手な運用方法について3つ紹介します。
たくさんスワップポイントを受け取るために重要になるのが、金利の高い通貨ペアで取引を行うことです。金利によって変わるので、よく確認しましょう。
例えば、トルコリラ、アフリカランド、メキシコペソといった通貨は金利が高いです。
価格の下落については、十分注意しておかなければなりませんが、それをうまく活用する方法もあります。
まず、大前提として大暴落には常に備えておくことが重要です。
相場の波が大きくなり、意図せず強制ロスカットされてしまったような場合、大きな損をしてしまう可能性があります。
金利が高い通貨は相場変動も大きいので、証拠金を多めに入れるなどして備えておきましょう。
確実に価格の下落が見込まれる場合、早い段階で撤退すると大きな失敗を避けることができます。また、価格の下落を逆手に取り、底値で買いポジションを取れれば利益につなげることが可能です。
こういった形での運用を行っていくためには、情報収集が必須といえます。
スワップポイントに関するリスクをできるだけ抑えるためには、サヤ取りが効果的です。サヤ取りとは、複数のFX業者を利用し、相場が変動した際のリスクに備える方法のことをいいます。
まず、同じ通貨ペアで買いスワップポイントが大きいFX業者と、売りスワップポイントが小さいFX業者の口座を開設しましょう。続いて同様の通貨ペアで買いスワップ30円、売りスワップ-15円のようなポジションを立てます。差額である利益は15円です。
買いスワップのみと比較すると損をすることになりますが、マイナスの売りスワップも持つことにより、通貨が暴落した場合も損益が相殺されます。
注意点として、FX業者の中には規約で複数口座、または複数業者での両建てを禁止しているところもあります。サヤ取りを行う前に規約を確認しておきましょう。
スワップポイントをうまく活用しようと考えた場合、いくつか注意しておかなければならないポイントがあります。以下の6点に注意しておきましょう。
スワップポイントは、翌日に持ち越すことによって発生します。そのため、ポジションを立てた際にすぐ反映されるものではないので、勘違いしないようにしましょう。
ポジションを立て、すぐに解消した場合はスワップポイントを得られません。
ただ、マイナススワップのポジションについても同様であるため、日を跨ぐことなく解消すれば残高から引かれない点も理解しておく必要があります。
特定のペアのみに限定して資金を集中させてしまった場合、予想外の動きが起こった際にリスク分散ができません。FXでできる限りリスクを抑えるためには、通貨ペアを一つのみに限定しないようにしましょう。
特に注意したいのが、高金利通貨です。確かに金利は高いですが、予想できないような暴落リスクも含んでいます。ポジションに危険を感じた場合、解消するなどして対処することが重要です。
ロスカットによって強制的に決済が行われてしまった場合、大きな損をしてしまう可能性があります。ロスカットを防ぐためには証拠金維持率を確認し、一定額を維持できるようにしましょう。
特に多くのスワップポイントを得ようとレバレッジを高くしてしまった場合、ロスカットのリスクも上がることになってしまいます。10倍以上のレバレッジについて検討している方は注意が必要です。
高いレバレッジで得られる利益だけではなく、下落によってロスカットされた際のリスクも考えておかなければなりません。
スワップポイントは365日発生しますが、付与されるのはFX業者が営業している日となります。ほとんどの業者では土日は営業を行っていないため、平日に3日分のポイントが付与されることになります。
付与されるタイミングは選択するFX業者によって変わるので、確認しておきましょう。多くの業者では水曜日に3日分が付与されるので、毎日は厳しいと感じているのであれば水曜日を狙ってみるのがおすすめです。日をまたいだ木曜の朝にかけて保有していた分はお特にスワップポイントがもらえることになります。
できるだけスワップポイント運用のリスクを避けるため、ファンダメンタルズ分析に取り組みましょう。ファンダメンタルズ分析とは、経済データを確認し、相場を予測する分析のことをいいます。
その国の物価上昇率や経済成長率のほか、財政支出などにも目を向けることが重要です。
スワップポイントは変動するものなので、毎日確認しましょう。ある日突然、変更されることもあります。場合によっては前日の半分ほどになってしまうこともあるので、注意が必要です。
一時的な数字ではなく、これまでの推移から予想を立てるようにしましょう。
スワップポイントの基本や運用について紹介しました。運用するための注意点などについてご理解いただけたかと思います。
スワップポイントは、よく考えて運用しないと損を出してしまうリスクもあるので、注意してみてください。
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