「海外FXは出金拒否のリスクがあるって聞いたけど本当?」「トラブルを避けるにはどうすればよい?」などの疑問を抱いていませんか。ここでいう出金拒否は、出金申請を事業者から拒否されることです。残念ながら出金拒否は実際に起こっています。
ただし、事業者に責任がない場合もあります。
この記事では、出金拒否が起こる主な理由と出金拒否の対処法を詳しく解説しています。これから取引を始めたい方は確認しておきましょう。
出金拒否は、単一の原因で起きるわけではありません。大別すると事業者側の原因と投資者側の原因に分かれます。希望通り出金できない場合は、落ち着いて原因を見極めることが重要です。
ここでは、考えられる主な原因を解説します。
最も注意したいのが、詐欺を目的とする悪徳業者による出金拒否です。日本国内のルールに縛られない海外FX業者の中には、一定の割合で悪徳業者が混ざっていると考えられています。具体的な手法はケースで異なりますが、出金にあたり追加で入金を求められる、出金申請を行っても無視されるなどが考えられます。
事業者が詐欺を目的としている場合、預け入れた証拠金や取引の儲けを取り戻すことは難しいでしょう。
注意しているから悪徳業者に引っ掛かることはないと思うかもしれませんが、公式サイトの情報だけで業者の信頼性を見極めることは困難です。最近の悪徳業者は、一目でそれとわからないほど高品質な公式サイトを開設しています。他の事業者よりもボーナスが充実していることや取引環境が整っていることもあります。実際に取引をして出金するタイミングになって騙されたと気づくことが多いようです。
悪徳業者の基本的な見分け方は「海外FXにおける出金拒否への対策」で解説します。口座を開設する前に確認しておきましょう。
投資者側が利用規約に違反して出金拒否にあうこともあります。海外FXのルールはわかりにくいため、内容をよく理解してから取引を始めることが重要です。
利用規約違反になりやすい取引として以下の4つがあげられます。
サーバーエラーに乗じて利益を得る取引は基本的に禁止されています。レート遅延を狙った取引も同様です。これらの取引で発生した利益は事業者に没収されることが一般的です。
くれぐれも、混乱に乗じて不正な利益を狙わないようにしましょう。
アービトラージは、同じ価値をもつ商品に生じた一時的な価格差を狙って利益を確保する取引方法です。具体的には、割高な商品を売り、割安な商品を買い、両者の価格が近づいたときに反対売買を行い、利益を確保します。アービトラージは、裁定取引などと呼ばれることもあります。
FXにおけるアービトラージは以下の種類に分かれます。
【アービトラージの種類】
全ての事業者が以上のアービトラージを禁止しているわけではありませんが、ほとんどの事業者は業者間アービトラージとボーナスアービトラージを禁止しています。
業者間アービトラージのポイントは、各事業者がLPと呼ばれる外部機関(主に銀行)から価格を取得していることです。回線速度などにより多少のタイムラグが発生するため、業者間で価格にわずかな差が生じることがあります。この差を利用すれば、価格の変動を踏まえて取引を行い、利益を確保できます。
ただし、業者間アービトラージで得た不正な利益は没収されることが一般的です。また、各事業者は約定速度を遅くするなどして対策を講じています。
同様に、ボーナスアービトラージについても理解を深めておく必要があります。利益を確保する方法は次の通りです。
【ボーナスアービトラージの流れ】
以上の取引で、片方のボーナスをもう一方へ移行して自己資金を増やせます。ただし前述の通り、ほとんどの事業者はこの手法を禁止しています。ボーナス分を不当に他の事業者へ移行できるからです。
アービトラージに関するルールは事業者で異なります。挑戦する場合は、出金拒否を避けるため事前に細かな点まで確認しておきましょう。
ゼロカットシステムは、為替レートの急激な変動などを受けて口座残高がマイナスになったときに事業者がマイナス分を補填してくれる仕組みです。海外事業者の多くがゼロカットシステムを採用しています。ただし、ゼロカットシステムを悪用した取引は禁止されています。
代表的な取引といえるのが、為替レートが大きく変動すると予想されるタイミングでハイレバレッジを効かせて取引することです。代表的なタイミングとして、政策金利の発表を控えているとき、雇用統計の発表を控えているときなどがあげられます。ゼロカットシステムを利用したギャンブル要素の強い取引と考えられるため、不正取引と捉えられる恐れがあります。
また、買いポジションと売りポジションを同時に持つ両建て取引も不正取引とみなされることがあります。具体的には、同一事業者の複数口座を用いて両建て取引をする場合、2つの事業者を使って両建て取引をする場合は不正取引とみなされる恐れがあります。
これらが不正とみなされる理由は、一方の口座で大きな利益、もう一方の口座で大きな損失が出るとマイナス分はゼロカットシステムで補填されるからです。投資者はリスクを管理した状態でギャンブル的な取引を行えます。投資者だけが有利になるため、多くの事業者は禁止しているのです。ただし、具体的な取り扱いは事業者により異なります。詳細を確認してから取引することをおすすめします。
いわゆる窓を利用した取引も不正な取引とみなされる恐れがあります。ここでいう窓は、前日終値のローソク足と当日始値のローソク足の間にできた隙間のことで、週末に大きなニュースがあると月曜日に発生しやすくなります。前週の金曜日に複数の口座を利用してハイレバレッジを利かせた両建て取引を行っておくと、大きな窓が開いたときに一方の口座で大きな利益、もう一方の口座で大きな損失が出ます。マイナス分はゼロカットシステムで補填されるため、投資者は一定の利益を確保できます。
利益を確保しやすい取引ですが、この取引も投資者だけが有利になるため基本的には禁止されています。
事業者の倒産により出金拒否にあうこともあります。一般的に、規模が小さい事業者や評判が悪い事業者は倒産のリスクが高いと考えられています。十分な顧客を集められないため、わずかな環境の変化で経営状況が悪化してしまうからです。
また、悪質な海外FX業者の中には、投資者から資金を集めて計画的に倒産するところもあるといわれています。国内FX業者に比べて信頼性を確認しにくいため、業者選びは慎重に行わなければなりません。業者選びのポイントは、次の項目で詳しく解説します。
自分は大丈夫と思っていても、海外FXで出金拒否にあうリスクをなくすことはできません。トラブルを避けたい方は、業者選びの段階から次の点に注意しましょう。
金融ライセンスは、金融サービス業を行うため必要になるライセンスです。発行元により信頼性は異なりますが、取得している事業者は一定の基準を満たしていると考えられます。また、不正な営業を行うとライセンスの取り消しや営業停止などの処分を科されるケースがあるため適切な運営を心がけている事業者が多いといえます。
したがって、金融ライセンスは事業者の信頼性を評価する判断材料になりえます。悪質な事業者も取得は目指せますが、一定の基準を満たせないため取得できないケースが多いようです。
事業者の資産管理方法にも注意が必要です。一般的に分別管理と信託保全を採用している事業者は安全性が高いと考えられています。分別管理は事業者と投資者の資産を分けて別々に管理する資産管理方法、信託保全は投資者と事業者の資産を分けて信託銀行に信託する資産管理方法です。
いずれかの方法を採用している事業者は、投資者と事業者の資産を分けて管理しているため、倒産したときも資金を返済してもらえる可能性が高いと考えられています。両者を比較すると信託保全のほうが信頼性は高いですが、採用している海外FX業者は多くありません。基本的には、分別管理を採用している事業者を選択するとよいでしょう。
それぞれの事業者が定める利用規約には、入出金に関するルールや禁止行為などが記載されています。取引を始める前に利用規約を確認しておくと、出金拒否に遭遇するリスクを抑えられます。
具体的なルールは事業者で異なるため、取引スタイルに合っているところを選ぶことが重要です。例えば、A社では禁止されている行為がB社では禁止されていないこともあります。
また取引スタイルに合わせて、同一海外FX業者の中で複数口座を持っている方は、他の口座でもキチンと利用規約に則っているかどうかを今一度確認してみてください。
海外FXで出金拒否にあう理由と対処法を解説しました。希望通り出金できないと驚いてしまいますが、投資者側の原因も考えられるため落ち着いて対処することが重要です。また、事業者の信頼性を確かめてから取引を始めることも欠かせません。
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