日本国内のFXと海外FXの比較

海外FXでハイレバレッジをきかせた取引を行うメリット・デメリット

海外FXでハイレバレッジをきかせた取引を行うメリット・デメリット

「海外FXでハイレバレッジをきかせた取引を行いたいけど少し不安」などと考えていませんか。
大きな利益を狙えると聞いても、そのまま受け入れられない方が多いでしょう。結論から述べると、このような取引にはメリットとデメリットがあります。備えをすることにより、リスクをコントロールすることは可能です。

この記事では、ハイレバレッジをきかせた取引のメリット・デメリット、注意点などを解説しています。

海外FXのレバレッジは国内とどれくらい違う?

海外FXと国内FXの最大レバレッジは大きく異なります。
国内FXの最大レバレッジは25倍です。FX証拠金規制で、通貨ペアの種類によらず取引金額の4%以上に相当する証拠金を預け入れて維持しなければならないと定められているからです。[1]

取引金額の4%をレバレッジに換算すると25倍になります。
このことは、取引金額100万円の4%にあたる4万円を25倍すると100万円になることを考えればわかります。

国外に拠点を構える海外FX業者は、国内のルールに縛られず営業を行っています。
したがって、最大レバレッジは事業者により異なります。
多くの事業者は、拠点を構える地域のルールに従い倍率を設定していると考えてよいでしょう。

例えば、GEMFOREXは1,000倍(一部口座は条件付きで5,000倍)、XMtradingは1,000倍、iFOREXは400倍が最大レバレッジです。
具体的な設定は事業者で異なりますが、国内FX業者の数倍から数十倍となっています。

海外FXのハイレバレッジを活用するメリット3選

ハイレバレッジをきかせた取引には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット①少ない予算から大きなトレードができる

レバレッジをきかせると、証拠金の何倍もの取引を行えます。
取引可能額は「証拠金×レバレッジ」で求められるからです。同じ証拠金でもハイレバレッジをかけると取引可能額は大きくなります。参考に、証拠金3万円でレバレッジ10倍と100倍の取引可能額を計算します。

【レバレッジ10倍】

  • 証拠金3万円×10=30万円
  • 取引可能額=30万円

【レバレッジ100倍】

  • 証拠金3万円×100=300万円
  • 取引可能額=300万円

証拠金は同じ3万円ですが、取引可能額は30万円と300万円になります。
ハイレバレッジをきかせると、少ない元手でも大きなトレードを行えることがわかります。十分な予算を確保できないときでも、大きなトレードを行える点はハイレバレッジをきかせるメリットです。

メリット②大きな利益をあげられる可能性がある

ハイレバレッジをきかせると、期待できる利益も大きくなります。
取引可能額が大きくなるからです。条件が同じ場合、期待できる利益は取引額が大きいほど大きくなります。参考に1ドル100円のときに証拠金3万円でドルを買った場合の利益を計算します。

【レバレッジ10倍】

  • 証拠金3万円×10=30万円(取引可能額)
  • 30万円÷100円=3,000ドル
  • 1ドル110円に上昇すると30,000円の利益(110円×3,000ドル=33万円)

【レバレッジ100倍】

  • 証拠金3万円×100=300万円(取引可能額)
  • 300万円÷100円=30,000ドル
  • 1ドル110円に上昇すると300,000円の利益(110円×30,000ドル=330万円)

証拠金は同じ3万円ですが、レバレッジが10倍から100倍に変化すると期待できる利益も10倍になっています。
ハイレバレッジをきかせると大きな利益を狙えることがわかります。

メリット③複数のポジションを保持できる

手元の資金を効率よく活用できる点も見逃せません。
ハイレバレッジをきかせると、少額の予算でもまとまった取引を行えるからです。

例えば、証拠金3万円、レバレッジ10倍であれば30万円までしか取引できませんが、証拠金3万円、レバレッジ100倍であれば300万円まで取引できます。
手元の資金を有効活用できるため、ローレバレッジをきかせた取引よりも複数のポジションを確保しやすくなります。

複数のポジションを確保するメリットはリスクを分散できることです。
ひとつだけしかポジションを建てていないと、想定外の値動きで資産をすべて失ってしまう恐れがあります。値動きが異なる複数のポジションを建てておくと、想定外の値動きでも損失と利益を相殺できるため資産を守りやすくなります。戦略次第では、リスクを分散できる点もハイレバレッジをきかせた取引の魅力です。

海外FXのハイレバレッジのデメリット3選

ハイレバレッジをきかせた取引を行ううえで必ず押さえておきたいのがデメリットです。
どのような点に気を付ければよいのでしょうか。

デメリット①レバレッジの倍率によっては制限がかかっている場合が多い

海外FX業者の中には、ハイレバレッジをきかせた取引に制限をかけているところがあります。
具体的な制限の内容はケースでさまざまですが、口座の種類により適用できる倍率を設定しているところや証拠金残高により適用できる倍率を制限しているところなどがあります。

例えば、XMtradingは口座ごとに最大レバレッジを設定しています。
Micro口座・Standard口座・KIWAMI極口座の最大レバレッジは1,000倍、XMTrading Zero口座の最大レバレッジは500倍です。
同様に有効証拠金残高によっても、最大レバレッジは異なります。
5~20,000ドルは1,000倍、20,001~100,000ドルは200倍、100,001ドル以上は100倍となっています。

以上のほかにも、通貨ペアやプラットフォーム、主要な経済指標の発表時などに制限を加える事業者などが存在します。
ハイレバレッジをきかせたい場合は、制限について理解しておくことが欠かせません。

デメリット②ロスカットシステムの発動が早い

ハイレバレッジをきかせると、期待できる利益とともに想定される損失も大きくなります。
予想外の値動きにより、大きな損失を被ることも考えられます。したがって、ローレバレッジをきかせた取引よりもロスカットシステムが発動しやすい点にも注意が必要です。

ロスカットシステムは、証拠金維持率が基準を下回ると強制的に建て玉を決済される仕組みです。
ただし、そこは海外FX業者も考えていて、証拠金維持率は国内業者に比べて、かなり低く抑えている業者がほとんどです。
国内業者の場合、証拠金維持率は100%に設定している業者が多いですが、海外業者では0~20%という業者が多くなっています。(もっとも100%と言う業者もありますが、できるだけ低い業者を選ぶことでロスカットされにくくなります)

相場急変時には、自分で設定したロスカットレートを飛ばして、上昇/下落していくことがあります。
その場合、ロスカットされませんから、際限なく損失が広がっていきますが、その勢いはレバレッジが高い方が当然大きくなります。
しかし、海外FX業者の場合は、「ゼロカット」システム」が発動し、証拠金以上の損失については、海外FX業者が負担してくれるので安心です。
国内FX業者の場合、証拠金を超えて発生した損失分すべては「追証(追加証拠金)」と言う形で請求されます。

相場の動向とは無関係に建て玉を決済されるため、想定通りのトレードを行えない恐れがあります。

デメリット③世の中に成功体験が少ない

ハイレバレッジをきかせた取引は、ハイリスク・ハイリターンです。 事業者によっては、1000倍以上のレバレッジをかけることもできますが、このような取引を続けているトレーダーは多くありません。
たくさんの証拠金を積みすぎた場合は、たった1回の取引で、数千万円といった損失を被ることがあるからです。1度の失敗で積み重ねた利益や手元の資金を失ってしまう恐れがあります。
特に初心者がやみくもみトレードを行って、成功するというのは簡単なことではなく、成功者も少なくなっています。

そんな場合は、自動売買(EA)やミラートレードを使ってみるのもおすすめです。
自動売買(EA)はカスタマイズやサーバー設定などが難しいという場合は、ミラートレードを使ってみてください。
ミラートレードとはすでに成功しているロジックをそのままコピーしたツールで、設定も簡単です。

海外FXのハイレバレッジ取引をするタイミングとは

一般的に、ハイレバレッジをきかせた取引は次のタイミングに適しているといわれています。

重要経済指標の発表時

重要経済指標が発表されるタイミングは、為替相場の値動きが激しくなります。
予想値と結果をもとに、現在の状況や今後の成長の見込みなどを評価できるからです。
相場に大きな影響を与える経済指標として、雇用統計・消費者物価指数・国内総生産・政策金利などがあげられます。 基本的には、経済指標が予想よりも良ければ相場は上昇、予想よりも悪ければ相場は下落します。
予想を踏まえて取引行い、想定通りに相場が動くと大きな利益を得られる可能性があります。 ただし、予想が当たっても思っていたほど相場が動かないことや予想が外れてしまうことも考えられます。
必ずしも大きな利益を得られるわけではないことも押さえておかなければなりません。

月曜日

月曜日もハイレバレッジをきかせた取引を行いやすいタイミングといわれています。
いわゆる「窓」が開くことが多いからです。ここでいう「窓」はローソク間にできた隙間を指します。土曜日と日曜日は取引を行えないため、何かしらの材料が出ると週末の終値と月曜日の始値が乖離してしまいます。これを表すのがローソク間にできた隙間である「窓」です。 「窓」は開いた方向への勢いが強いことを意味します。
また、開いた窓をいったん閉めるような値動き(急落あるいは急騰)をしやすいことも知られています。
以上の特徴を活用して、ハイレバレッジをきかせた取引を行い大きな利益を狙うこともできます。
ただし、月曜日に窓が開いたからといって、必ずしも想定通りに相場が動くわけではありません。

ボラティリティの高い通貨ペア

ボラティリティが大きな通貨ペアも狙い目といわれています。
ボラティリティは、値動きの度合いを示す言葉です。つまり、ボラティリティが大きな通貨ペアは、値動きが大きな通貨ペアと言い換えられます。 ハイレバレッジをきかせた取引を行うことで、大きな利益を狙える可能性があります。
ただし、値動きが大きいため、損失を被ることも想定しておかなければなりません。リスクを踏まえておくことも重要です。

海外FXでハイレバレッジで取引する際の注意点

前述の通り、ハイレバレッジをきかせるとリターンとともにリスクも大きくなります。
取引を始める際は以下の点に注意が必要です。

注意点①入金は少額に

入金額は、できるだけ必要最小限にとどめます。
想定とは異なる方向へ相場が動くと大きな損失が発生してしまうからです。ゼロカットシステムを採用している海外FX業者であれば口座残高を超えるマイナスを抱えることはありませんが、大きな損失が発生すると入金額すべてを失ってしまう恐れがあります。 実際に被る損失を最小限にとどめるため、入金額を少額にしておく必要があるのです。
ハイレバレッジをきかせれば、入金額は少なくてもまとまった金額の取引を行えます。

注意点②証拠金を増やしたいときはボーナスを利用する

海外FX業者の中にはボーナスを提供している業者が少なくありません。
その中でも、口座開設ボーナスは未入金ボーナスとも呼ばれ、入金することなく証拠金として使えるものです。
入金ボーナスは入金額の30%~200%などを業者が証拠金として提供してくれるものです
例えば、入金ボーナス100%とは、10万円入金すると、ボーナスとして10万円分の証拠金が付与されます。

これを利用すれば、仮に20万円分の証拠金を積みたい時でも、入金額は10万円で済むので自己負担分を半額にできるのです。

豪華なボーナスを提供する業者を選ぶと、こうした特典が受けられます。

注意点③利益が出たら出金をする

ハイレバレッジをきかせると利益の額は大きくなります。
勢いをつけてさらに大きな取引を行いたくなるかもしれませんが、積極的にはおすすめできません。 予想が外れて損失が生じると、利益分を含めた入金額を失ってしまう恐れがあるからです。
多少の手間と手数料はかかってしまいますが、利益をあげるたびに出金をして別口座などへ移しておくことをおすすめします。

注意点④ハイレバレッジは”ギャンブル”の側面があることを理解する

ハイレバレッジをきかせると、1回あたりの取引金額が大きくなるためギャンブル的な意味合いが強くなります。
相場は、想定通りに動くこともあればそうは動かないこともあります。 運の要素もあるため、結果に一喜一憂せず、上手くいったときも浮かれすぎないことが重要です。
勢いに乗って取引を行うと、一度の取引で口座の資金をすべて失ってしまうことも考えられます。

準備を整えてからハイレバレッジな取引を

いかがでしたでしょうか。
海外FXの魅力であるハイレバレッジをきかせた取引のメリットやデメリットについて解説しました。大きな利益を狙えますが、想定される損失も大きくなるため、ボーナスやゼロカットシステムを活用するなどの備えが必要です。事業者選びなどを慎重に行いましょう。

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[1]出典:金融庁「いわゆる外国為替証拠金取引について」
https://www.fsa.go.jp/ordinary/iwagai/

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