FX初心者や海外FX利用時に陥りやすい失敗例と対処法を解説

FX初心者や海外FX利用時に陥りやすい失敗例と対処法を解説

海外FXはキャンペーンやボーナスが充実しているため、国内の取引とは違った魅力があります。口座開設のあと、1回だけでも取引をしてみたいと思っている方も多いかもしれません。

しかし、FXにはいくつか注意しておきたいポイントもあります。初心者の方はまず基本を押さえるところから始めて、思わぬ落とし穴にはまらないように注意が必要です。この記事では、国内・海外どちらのサービスにも共通する、FXで陥りがちな11の失敗例について紹介します。

失敗①自分の勘に頼って取引を行う

自分の勘だけに頼って取引を行うことは、どの取引においても非常に危険です。勘が当たって多額の利益を得られたとしても、勘は勘のままでしかありません。利益が出れば損失が出ることもあるのです。

特に乱高下を繰り返す激しい銘柄については、勘だけで取引をすると「もっと利益が取れるかもしれない」と期待を抱いてしまい、結果として手持ちの資金がすべて無くなり、得られた利益以上の大きな損失が待ち受けている可能性があります。

対処法

対処法としては、自分だけの「取引ルール」というものを確立する必要があります。どこで利益を確定させて損失とするかの線引きが重要であり、勘に頼りやすい成り行ではなくきちんと指値をしてラインを引くことを徹底すると良いでしょう。

具体的なルールとしては、「成り行にしない(指値にする)」「テクニカルに基づいて取引をする」「1回の取引で資金の2%が損失となったら損切りする」といったものです。

取引ルールは一見手間がかかり、大きな利益が取れないようにも思えます。しかし同じルールのもとに取引を続けていくことで自分自身の感情に流されるリスクが減り、その場の勘だけに頼る取引が排除できます。

失敗②高いレバレッジで取引を行う

2つめの失敗として、高いレバレッジをかけた取引が挙げられます。海外FXでは、国内と比較できないほどのハイレバレッジを提供している取引所もあります。

高いレバレッジの危険性は、手持ちの資金以上の負債を抱える可能性があるということです。たとえば手持ちの資金が1万円のところ、10倍のレバレッジは10万円分、100倍なら100万円分の取引ができます。

海外には数百倍〜数千倍もの取引が可能な業者もあり、少ない資金で一気にたくさんの利益が狙える一方で、相場を読み誤ったり相場が突然乱高下したりすれば少しの変動でも容赦なくロスカットとなります。最悪の場合、積み重ねてきた資金を「全損」する危険すらあるのです。

対処法

対処法としては、高いレバレッジでの取引は初心者〜中級レベルのうちは避けて、低レバレッジでの取引に十分慣れるようにしましょう。はじめのうちは取れる利益が少なく物足りないと思われるかもしれませんが、リスクを避けながら相場感を体に覚えこませることができます。

慣れてくるとレバレッジを高くして、ハイレベルな環境に身を置けるようになります。しかし勘や感情に頼った取引にならないように、失敗①の対処法である「取引ルール」を常に踏まえるようにしましょう。

失敗③損切ができず損失が膨らんでしまう

3つめの失敗として、損切りができずにどんどん含み損が膨らんでいくリスクが挙げられます。取引中、予想と反対に相場が動いて損失に転じてしまったとき、先のビジョンも見えないまま不安だけが大きくなっていきます。

「本当に利益が出るのだろうか?(いや出てほしい)」と思いながら、期待感のみで取引を続けてその場から離れられず、損失だけが膨らんでしまうケースは少なくありません。

対処法

対処法としては、取引ルールに基づいて早めにその場から離れることです。たとえば「資金の2%が損失になったら離れる」と決めていたら、その通りに実行してください。

次に、「逆指値(注文)」を利用する方法が挙げられます。逆指値とは、自分にとって不利なレートを指定して売買を行う方法です。
1ドルが140円の時に「買い」を入れたい人が、同時に135円〜139円のどこかで「売り」も逆指値注文として入れておきます。

逆指値を入れると、万が一円高に振れた場合でも売り注文が決済され、損失を出すリスクが回避できます。ただし、希望価格より変動した時点でのレートで約定されるため、希望価格が必ず約定価格になるわけではありません。

逆指値注文とは別に、「OCO(One Cancels the Other)注文」という方法もあります。2つの注文を同時に出しておき、片方が成立したときにもう片方は自動キャンセルになる注文方法です。逆指値と同様、相場に応じてうまく活用することで損失が抑えられます。

失敗④自分の許容量を超えた取引を行う

4つめの失敗例として、許容量を超えた取引を行ってしまうケースがみられます。

手持ちの資金以上の取引を行ってしまう、取引ルールを設定したのについルールを飛び越えてしまう、精神的にゆとりが少ない状態で慌てて取引をしてしまう、ビジョンがイメージできない相場にチャレンジしてしまう…といったケースは、いずれも大きな損失のおそれがあります。

許容量を超えた取引は、スリルだけが強く実際の利益は少ないばかりか、マイナスに転じてしまうおそれもあります。そのため、気がついたころには「時既に遅し」となり、返しきれないほどの損失を抱えてしまうケースもあるのです。

対処法

対処法としては、無用な取引には手を出さないこと、取引ルールは絶対的なものとして従うこと、損失を出さないように徹底することなどが挙げられます。テクニカル分析など、基本的なスキルをのばしておく方法もあります。

スキルレベルが上がるほど、取引の可能性は増えていきます。一方で、慣れてくるほど許容量を超えた取引にチャレンジしやすいため、常に初心者のような気持ちを持ち続ける努力も大切です。

失敗⑤取引を行う時間帯を決めずに行う

5つめの失敗例として、取引の時間帯を定めずに行うリスクが挙げられます。

仮想通貨のように、取引が24時間行えるものはいつでも売買ができます。FXも平日は24時間近く取引ができるため、好きな時間に参入することができます。しかし、値動きの小さな時間帯に参入しても思ったほど利益が上がらず、「待てども一向に変化がない」というケースもあります。

対処法

仮想通貨や外国為替相場などは、海外で取引される時間帯に値動きが活発になりやすい特徴があります。時間帯によっては変動が激しくなるため、しっかりと利益を上げるならば値動きの活発な時間帯を狙う必要があるでしょう。

ただし、一発逆転や大儲けを狙って初心者のうちから変動の激しい時間帯に参入するのは危険です。あくまでも基本を押さえたうえで、安全な取引を心掛けてください。

失敗⑥様々な通貨ペアで取引を行う

6つめの失敗例として、複数の通貨ペアに手を出してしまうケースです。FXではドル円、ユーロドル、ユーロ円など多くの通貨ペアが売買できますが、ハイリスク・ハイリターンのFX環境で複数の通貨ペアに手を出すことは損失のリスクがあります。

対処法

基本的には、日本と海外との社会情勢や通貨に関する情報収集が十分に行える通貨ペアをトレードしましょう。一度に複数のペアを掛け持ちするとどこかで急な価格変動が起きたときに対処しきれず、そのまま損失を抱えるおそれがあります。

失敗⑦計画を立てずナンピン買いや両建てを行う

7つめの失敗例として、無計画なまま「ナンピン買い」や「両建て」を行ってしまうケースです。

ナンピン買いとは、価格が下がったタイミングで買い増しを行って、購入の際の「平均単価」を下げる方法のことです。両建てとは買い・売りのポジションをどちらも持つことで、どちらかに利益が見込める場合に反対の損失を加えることで、つなぎ売買や数量差を利用した取引が可能になります。

対処法

ナンピン買いは資金力がある場合に可能な方法で、むやみにポジションを増やすものではありません。あくまでも一時的な下落の場合や、中長期的なビジョンがある場合に限られる方法のため、損失リスクが大きく初心者にはおすすめできない方法です。

両建ては信用取引で多くみられる手法ですが、スプレッドと呼ばれる取引コストが通常の2倍かかること、ロスカットリスクが高い、業者によっては両建てが禁止されている場合があるため、取引手法としては理想的ではありません。

ナンピン買いも両建てもポジションを2つ以上持つ方法ですから、通常の取引よりも損失が大きくなりやすいことに注意が必要です。

失敗⑧ロスカットラインを把握せず取引を行う

8つめの失敗例として、「ロスカットライン」を把握していない取引が挙げられます。

FXを行う際、「証拠金」と呼ばれる取引に必要な資金を入金します。口座の残高に対して、ポジションがどの程度余裕を持てているかを示したものが「証拠金維持率」と呼ばれます。

証拠金維持率が低くなると、FX業者側が自動的にポジションを決済してしまい、取引は終了します。この決済ラインが「ロスカットライン」であり、業者によって「維持率○%以下」と定められています。

ロスカットラインを知らずに取引を続けていると、自動的に決済が入ってしまうため損失だけが残ることになってしまいます。

対処法

対処法としては、利用するFX業者やFXサービスのロスカットラインを随時チェックすることです。

「証拠金維持率20%以下でロスカット対象」などと注意書きがされている場合、20%以下にならないように取引ルールに基づいた注文を繰り返したり、逆指値やOCO注文を利用したりして、利益を積み重ねていくようにしましょう。

失敗⑨ポジションをもったまま放置する

FXに慣れてくると、「先の動きも見えているから大丈夫だろう」として、そのままポジションを放置するケースがみられます。しかし先ほど紹介したように、相場の急激な変動や証拠金維持率の低下によっては強制ロスカットにかかる可能性があり、気がついたら損失が残っていた、という結末も十分に考えられます。

対処法

FXにおいては、レバレッジの掛け方や程度にもよりますが、自身のポジションからできるだけ目を離さないことが大切です。一時的に退席しなければならない場合はOCO注文のような予約注文を活用し、自動で決済が行えるように準備をしておくと良いでしょう。

たとえば、ドル円を120円で「買い」として持っているときに、一時的にその場から離れなければならない場合はOCO注文を出しておきます。あらかじめ価格の上昇を見込んでいるため、OCOでは「125円で利益確定・115円の場合は損切り」として設定すれば、損失は最小限にしながら指定した価格で利益を出すことができます。

失敗⑩余剰資金を超えたお金で取引を行う

余剰資金を超えて取引を行う失敗例も、FXでは非常に多くみられます。たとえば資金が10万円しかないときに、50万円や100万円の取引を行うのは相当のリスクがあります。

万が一50万円分の損失を出してしまった場合、資金は10万円しかないため40万円分の損となります。資金を丸ごと失うだけではなく、その後の生活にも支障をきたしてしまうでしょう。

FXにおけるロスカットとは、証拠金が維持しきれなくなり損失が大きくならないように定められている措置です。しかし相場の変動状況によってはロスカットの処理が追いつかなくなり、損失が証拠金以上に膨らんでしまう場合があります。ここで発生した証拠金以上の損失分は、自分自身であとから支払わなくてはなりません。追加で求められる保証金は「追証」とも呼ばれます。

対処法

大きな損失や追証を発生させないためには、余剰資金を決めてそこから出ないことが大切です。あとから入金をして余剰資金を多く持つことも可能ですが、10万なら10万で「損失が出て9万円になっても1万円を足さない」と決めておけば、それ以上のロスを防ぐために対策を考えるようになります。

余剰資金以上の取引を当たり前としてしまうと、追加入金による生活資金の圧迫や借金のおそれも出てきてしまいます。あくまでも生活に必要なお金には手をつけず、余剰資金の範囲内で取引を行うようにしましょう。

失敗⑪戦略も無くスワップポイントを狙う

外国為替FXでは、金利の高い通貨を買って金利の低い通貨を売ると利益が得られます。通貨ペアのポジションを買いで持ったときに、それぞれの通貨が持っている金利の違いから差額調整分(スワップポイント)が発生し、調整金を受け取れるようになります。

何らかの通貨ペアを買っている状態が基本となりますが、スワップポイントは毎日変動しており為替変動からも影響を受けます。難しい知識がなくても自動的に利益が得られるからといって、分析が難しく値動きの激しい通貨を持つことはおすすめできません。

対処法

スワップポイントは買いで注文した通貨を長期的に保有することが前提であり、長期保有のための戦略も重要になってきます。どの段階で買いとして入るかが重要であり、高金利の通貨を売ると差額が口座から減ってしまうことに注意が必要です。

金利差といっても金額としてまとまったものではないため、スワップポイントだけを狙うトレードは効率的ではありません。また、国の政策金利は定期的に見直されるため、プラスのスワップがマイナスに転じる場合もあります。こうしたマイナス面を踏まえて戦略を考えることが大切です。

基本を押さえつつ安全なトレードを心がけよう

今回はFX取引における11の失敗例を紹介しました。余剰資金や余力を超えたところでの取引は損失のリスクが大きく、プロのトレーダーに狙われやすい部分でもあります。基本となる分析力を高めて、自動売買のような方法も活用しながら底固めをしていくことが大切ではないでしょうか。

FXを始める際には、ゆとりを持ちながら取引が楽しめるように時間をかけて基礎を学んでいくことをおすすめします。取引に使用する業者も、サポートが充実しているところや日本語での質問ができる業者を選ぶと安心です。これからトレードを始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。
当サイトでは、各社のボーナスキャンペーンの情報や、お役立ち情報についてまとめています。海外FXについて理解を深めてから挑戦したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

   
その他