FXは小額から行うことができ、平日は24時間取引が可能なので、主婦や昼間忙しいサラリーマン、学生でも始めることができる人気の投資方法です。 しかし、リスクがあることも事実です。
リスクをしっかり把握した上で、できるだけリスクを回避するような投資方法を行うことが大切です。
ここではFX(為替取引)のリスクとそれを極力回避するためにはどのような事に注意すればいいのかをご紹介します。
レバレッジとは取引業者に必要な証拠金(保証金のようなもの)を預けることにより、何倍もの取引ができることを言います。
国内業者では金融庁の規制により、最大25倍までのレバレッジまでしか書けることができませんが、海外業者を使えば最大数千倍ものレバレッジをかけることができます。
例えば、投資資金が100万円で、レバレッジが25倍であれば、2500万円もの取引ができます。 その場合、利益は10倍になりますが損失も10倍になります。
仮に、1ドル=100円であるときに、2500万円で25万ドルを購入することができます。
1ドルが100円→104円になった場合→ 100万円の利益が出ます。
1ドルが100円→96円になった場合→100万円の損失となります。
つまり、4円円高になると証拠金がなくなる計算になります。
必要証拠金維持率を下回るとロスカットと言って強制的に決済されてしまいます。 (これはこれでリスクなのですが) 必要証拠金維持率を下回ると強制的にロスカットされるので、通常は預けた証拠金以上に損失が出ることはありません。
ところが、急激に相場が大きく下落した場合、ロスカットが間に合わないということがあり、証拠金が決済されることなく、どんどん損失が広がってしまいます。
レバレッジをかけることで、何倍もの利益が得られる一方で、損失もその分大きくなるということを理解しておきましょう。
このリスクを回避するには、初心者のうちはレバレッジはなし、または、倍率を低くしておくことが大切です。
平常時は相場が急激に変動することはありませんが、テロ、天災、政情、突発的な出来事により突然相場が急変する場合があります。
株の様に値幅制限がありませんから、下落する時はいくらでも下落してしまいます。
2015年1月に起きたスイスフランショックの時は、たった20分の間にスイスフラン/円が115円台→162円台へ!
47円暴騰し、その直後に162円台→130円台へ!約30円暴落しました。
この状況で大きく利益を得た人、逆に、数千万、億単位の損失を被った人もいます。
こうした相場急変への対策は、注文を入れた際にはロスカット(損切)注文も同時に入れておくようにします。
ただし、ロスカット注文を入れた場合、ほんの一瞬にそのロスカットのラインにひっかかったため、決済されてしまってその後すぐ上昇するということもあります。
追証とは追加証拠金のことです。
上述したように、相場の変動により必要な証拠金維持率が下回った場合、通常は強制的に決済されてしまいますのでそれ以上の損失が発生することはありません。
ところが、相場が急変した時に、強制決済が間に合わないことがあり、その場合は決済されないまま損失が膨れ上がってしまいます。
預け入れていた証拠金以上に損失が増えた場合、追加証拠金として請求されます。
スイスフランショックのようなことが起きると、その損失額も計り知れないものとなります。
こうしたことはそう滅多に怒ることではありませんが、念頭には置いておく必要があります。
「追証リスク」への対策は、とても簡単です。
追証は国内FX業者のみで発生します。
海外FXではゼロカットシステムといって、証拠金以上の損失はリセットされますので、追証のリスクを避けるには、海外FX業者で取引をすることをおすすめします。
金利の低い通貨で金利の高い通貨を買った場合、その金利差(スワップ)を毎日受け取ることができます。
現在、日本円は低金利ですから、おおかたの海外通貨を買った場合プラスのスワップを受け取ることができます。
逆に、売り建てをした場合はスワップ分を毎日支払うことになります。
ところが金利は変動するものですから、もし、低い金利の通貨で高い金利の通貨を買ったとして、スワップを狙って長期間放置して置いた場合、気が付いたら金利が逆転していて、毎日金利の差額分を支払っていたという事にもなりかねません。
スワップ金利変動リスクへの対策は、 金利差はマメに見ておくようにすることで、リスクを回避することができます。
取引の最中に取引業者のシステムに障害が起きる場合があります。
相場急変時であればあるほど、アクセスが集中するために障害も起きやすくなります。
例えば、急激な相場の変動時に急いで保有していたポジションに決済注文を入れたところ、システム障害が起きて、決済することができず、そのまま大きな損失に至ってしまうこともあります。
この場合は責任の所在がどこにあるかは会社の対応次第となります。
システム障害については、こちらではどうすることもできませんので、できる対策と言えば、リスク分散、つまり、複数の業者で取引を行うことも一つの方法です。
また、取引業者のシステムではなく、自身のパソコンや通信障害などで取引業者のサイトにアクセスが不能になることもあります。
パソコンに障害が起きた場合は、スマートフォンでもサイトが表示可能ですから、慌てずにスマートフォンに切り替えます。
FX業者が破綻して、預けた証拠金が戻らないという場合があります。
日本国内では、金融庁が定めた「全額信託保全」という制度があります。
これは、FX取引業者の資産は、お客様の資産とは完全に別で管理することにより、万が一会社が破綻した場合でも、預けた証拠金は全額保証される、というものです。
しかし、海外のFX取引業者ではこの制度が適用されないため、会社によっては破綻してしまうと預けた証拠金が戻らない場合もあります。
海外のFX業者を使う場合は信託保全適用会社であること、また、比較的大手で、日本国内でもしっかり業績を上げている信用のおける会社を使うようにすることでリスクが軽減されます。
スリッページとは、注文したレートと乖離したレートで約定してしまうことを言います。
トレーダーが注文を出してから、その注文がシステムに届くまでのほんのわずかの間に、レートが変動してしまうために怒ります。
約定力が高い業者はスリッページも起こりにくいため、そうした業者を選ぶことが大切です。
また、自身のネット回線が遅い場合、スリッページが起こりやすくなりますから、早い回線を使う事や回線が混みあっている時間帯の取引を避けるなどで回避することができます。