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FX初心者は海外FXが推奨される4つの理由と業者決めのポイント

「海外FXに挑戦したいけど何から手を付ければよいかわからない」「FX初心者だから基本から教えてほしい」などと考えていませんか。

国内FXよりも難しそうに見えるため、戸惑っている方が多いでしょう。意外かもしれませんが、口座開設手続きなどは国内FXよりも簡単です。また、事業者を適切に選択すれば安全性も高いと考えられています。

この記事では、初心者が知っておきたい海外FXの特徴と始め方などを詳しく解説しています。取引の流れや注意点などを理解したい方は参考にしてください。

そもそもFXとは?

FX(Foreign Exchange)は、通貨を活用して利益を得る取引です。日本語で、外国為替証拠金取引といいます。なぜ、通貨を活用して利益が生まれるのでしょうか。

為替差益を狙う取引

利益を得られる理由は、通貨売買により為替差益が生まれるからです

例えば、1ドル100円のときに10,000円分の米ドル(100ドル)を購入したとします。1ドル110円になったタイミングで購入した100ドルを売れば11,000円になります。通貨を売買するだけで1,000円の利益(為替差益)を確保できました。

スワップポイントも狙える

FXではスワップポイントを活用して利益を得ることもできます。スワップポイントは、異なる通貨間で発生する金利差調整分です。低金利の通貨で高金利の通貨を購入すると、保有した期間分(日数)のスワップポイントを受け取れます。

例えば、年率0.2%の通貨Aで年率1.0%の通貨Bを購入すると、年率0.8%のスワップポイントを日割りで受け取れます。

レバレッジを利かせられる

FXのもうひとつの特徴は、レバレッジを利かせられることといえるでしょう。レバレッジは、預け入れた証拠金以上の取引を行える仕組みです。

例えば、証拠金が10万円でレバレッジが25倍であれば250万円分の取引を行えます。自己資金を効率よく活用できる点もFXの魅力です。ただし、レバレッジを利かせると期待できる利益とともに想定される損失も大きくなります。

海外FXと国内FXの主な違い

FXは、国外に拠点を構える事業者を利用する海外FXと国内に拠点を構える事業者を利用する国内FXに分かれます。基本的な仕組みは同じですが、両者の特徴は異なります。主な違いは以下の通りです。

レバレッジ

わかりやすい違いとしてあげられるのが最大レバレッジです。国内FXの最大レバレッジは25倍となっています。投資者を保護するためのルールで、どのような通貨ペアであっても取引金額の4%にあたる証拠金を差し入れてこれを維持しなければならないと定められているからです。取引金額の4%はレバレッジ25倍に相当します。[1]

海外FXは国外に拠点を構える事業者を利用するため、国内FXに適用される投資者保護のルールに縛られません。

したがって、最大レバレッジを100倍としている事業者もあれば、最大レバレッジを1,000倍としている事業者もあります。最大レバレッジの大きさは、取引金額の大きさに直結します。参考に、証拠金10万円、レバレッジ25倍とレバレッジ100倍で比較します。

【レバレッジによる取引金額の比較】

  • レバレッジ25倍:10万円×25=250万円
  • レバレッジ100倍:10万円×100=1,000万円

証拠金は同じ10万円ですが、取引できる金額は250万円と1,000万円になります。海外FXは、少ない自己資金で大きな利益を狙える手法といえるでしょう。

スプレッド方式

取引を始める前に確認しておきたいのが実質的な手数料にあたるスプレッドです。スプレッドは、ある通貨における売値と買値の差額を指します。例えば、ドル/円の売値が100.300で買値が100.302であれば0.02円がスプレッドになります。スプレッドは通貨や事業者のほか、海外FXと国内FXでも異なります。一般的に、海外FXのほうがスプレッドは広い(高い)と考えられています。

スプレッドの幅が異なる理由は、海外FXと国内FXで取引方式が異なるからです。前者は投資者の注文をそのままインターバンク市場へ流すNDD方式、後者は投資者と事業者が取引を行うDD方式を主に採用しています。NDD方式の主な収益源は手数料、DD方式の主な収益源は呑み取引です。ちなみに、呑み取引は、投資者の注文を市場へ流さず事業者が取引を成立させることを指します。

海外FXはNDD方式を採用しているためスプレッドが広いのです。

したがって、取引回数が多い投資スタイルにはあまり向いていません。この点だけを見るとデメリットに思えますが、投資者の利益と事業者の利益が相反しないため公正な取引を期待できます。例えば、注文した価格での約定を拒否されて事業者から別の価格を提示されるリクォートは基本的に発生しません。両者の違いを理解したうえで選択することが重要です。

トレーダーに対しての安全性

両者を比較すると口座残高がマイナスになったときの対応にも違いがあります。

違いを生み出しているのがゼロカットシステムです。ゼロカットシステムは、為替レートの急変などで口座残高がマイナスになったときに事業者がマイナス分を補填してくれる仕組みを指します。海外事業者の多くがこの仕組みを採用しています。

対する国内事業者は、損失の補填を禁止されているためゼロカットシステムを採用していません。したがって、何かしらの理由で口座残高がマイナスになった場合、マイナス分を自分で補填することになります。

もちろん、国内事業者の多くもマイナスの発生を防ぐ仕組みを導入しています(海外FX業者も同様)。具体的には、証拠金維持率が所定の割合を下回ると、マージンコールで対応を求める仕組みを取り入れています。

マージンコールが発生すると、投資者は「証拠金を追加で預け入れて証拠金維持率を改善する(=追証)」「保有している通貨を決済する(=損切り)」のいずれかで対処しなければなりません。適切に対処しないと、ロスカット(強制的に決済)されてしまいます。

以上の仕組みでマイナスの発生を防いでいますが、この仕組みが常にうまく機能するわけではありません。為替レートの急変時などでは、マイナスが発生することもあります。ゼロカットシステムを採用している海外FX業者は、投資者にとって安全性が高いといえるでしょう。

海外FXのメリット

以上の違いがあるため、海外FXには国内FXとは異なるメリットがあります。主なメリットをまとめると次のようになります。

【主なメリット】

  • ハイレバレッジを利かせられるため少ない自己資金で大きな利益を狙える
  • ゼロカットシステムを採用している事業者であれば口座残高がマイナスになったときにマイナス分の補填を受けられる
  • 為替レートが急変しても約定拒否をされにくい
  • 国内の事業者に比べてボーナスを充実させている事業者が多い
  • 共通のトレードツールを使用できる

海外FX業者の多くは、口座開設ボーナス、入金ボーナスなどを用意しています。ボーナスの内容、付与の条件とも国内の事業者よりも優れている傾向があります。ボーナスとハイレバレッジを上手に活用すれば、小額の自己資金で取引を始められるでしょう。

また多くの事業者がMT4・MT5という共通のトレードツールを採用している点も見逃せません。さまざまな自動売買プログラムに対応しているうえ、カスタマイズが容易で動作も軽いため非常に使いやすいと評価されています。事業者を問わず快適な環境で取引を行える可能性があります。

海外FXのデメリット

当然ながら、気を付けたいデメリットもあります。海外FXの主なデメリットは次の通りです。

【主なデメリット】

  • 取引コストが高い
  • 事業者の信頼性を評価しにくい
  • 入金・出金の手続きが複雑
  • きめ細かなサポートは期待しにくい
  • 税金が高くなることがある

海外FX業者は、基本的に日本の金融庁には登録していません。したがって、信頼性を評価しにくい傾向があります。また、国外に拠点を構えているため、日本的なきめ細かいサポートを期待することも難しいでしょう。

所得によっては、国内FXよりも税金が高くなる点にも注意が必要です。総合課税が適用されるため、その年の所得によって税率は5~45%になります。分離課税が適用される国内FXの税率は所得を問わず20.315%です。

海外FXで取引を始めるまでのステップ

特徴を理解して実際に取引を始めてみたいと感じている方もいるでしょう。

ここからは、海外FXで取引を始める流れを紹介します。

ステップ①海外FX業者を選定する

最初に口座を開設する事業者を選びます。海外FX業者の中には一定の割合で悪徳業者が混ざっているといわれているため、信頼性を確かめたうえで選ぶことが重要です。

信頼性は次のポイントなどをもとに評価できます。

【信頼性を確かめるポイント】

  • 金融ライセンスの有無
  • 資金管理方法(分別管理または信託保全のいずれかを採用)
  • 実績
  • トラブル情報

金融ライセンスは、金融サービスを業として行うため求められる許可証のようなものです。発行元により信頼性は異なりますが、取得していれば一定の基準は満たしていると考えられます。資金管理方法は、事業者と投資者の資産を別々に管理する分別管理、投資者の資産を事業者の資産と分けて信託銀行に信託する信託保全に分かれます。いずれかを採用していれば安心といえるでしょう。

信頼性に問題がなければ利用しやすさをチェックします。利用しやすさの評価ポイントは次の通りです。

【利用しやすさを確かめるポイント】

  • 最大レバレッジ
  • スプレッドの幅
  • ゼロカットシステムの有無
  • 最低入金額
  • ボーナスの有無と内容

最大レバレッジが大きな事業者は自己資金を有効活用できる、スプレッドの幅が狭い事業者は取引コストを抑えられる傾向があります。また、ゼロカットシステムを採用している事業者は万が一のときも安心です。複数の事業者を比較すると、自分に合っているところを見つけやすくなります。

ステップ②口座を開設する

納得できる事業者を見つけたら口座を開設します。書類のやり取りを必要としないため手続きは非常に簡単です。

具体的には以下の流れで手続きをすすめます。

【口座開設の流れ】

  1. 事業者の公式サイトへアクセスし口座開設フォームに必要情報を入力
  2. 登録したメールアドレスでログインID・パスワードを受け取る
  3. マイページへアクセスして必要書類を提出する
  4. 手続き完了のメールを受け取る

基本的な必要情報は「氏名・住所・電話番号・メールアドレス・銀行口座情報」、必要書類は「本人確認書類(パスポート・運転免許証など)・住所確認書類(公共料金の明細書・住民票など)」などです。

ステップ③口座に入金する

次のステップは口座への入金です。主な入金方法として以下のものがあげられます。

【主な入金方法】

  • クレジットカード
  • デビットカード
  • 電子ウォレット
  • 海外銀行送金
  • 国内銀行送金
  • 仮想通貨

クレジットカードは、ショッピング枠を利用して入金することになります。数分で反映されるうえ手数料もかからないことが多いため便利ですが、この点には注意が必要です。

電子ウォレットはbitwalletなどが対応しています。国内銀行送金も便利な入金方法ですが、採用している事業者は一部です。銀行送金を行う場合、基本的には海外銀行送金になります。海外銀行送金を選ぶ場合は、入金が反映されるタイミングと手数料を確認しておきましょう。

以上のほか、口座開設ボーナスを取引に活用することもできます。

ステップ④トレードツールをダウンロードする

入金を終えたら、公式サイトからトレードツールをダウンロードします。前述の通り、MT4・MT5が主流です。

ダウンロードが完了したら、パソコンにインストールしてトレードツールを起ち上げます。IDとパスワードを入力する画面で、口座開設した事業者のIDと設定したパスワードを入力します。ログインすると、トレードツールに口座情報が反映されます。

ステップ⑤実際に取引を行う

以上のステップを完了したら実際に取引を始めます。取引は、新規注文と決済注文で構成されます。

注文方法①新規注文

新規注文の主な流れは次の通りです。

【新規注文の流れ】

  • 通貨ペアを選択
  • 為替レートの変動を予想する
  • ポジションを建てる

初心者には、値動きが緩やかな主要通貨ペアがおすすめです。ドル/円、ユーロ/ドル、ポンド/ドルなどがあげられます。為替レートの変動は、経済指標をもとに大きな流れを予想するファンダメンタル分析、過去の値動き(チャートの形状)から現在の値動きを予想するテクニカル分析などを用いて行います。

「ポジションを建てる」とは、買い・売り注文を行って建玉を抱えることです。値上がりすると予想するときは買い、値下がりすると予想するときは売りの注文を出します。注文方法は、値段を指定せず注文をだす成行、上限(買い)または下限(売り)の値段を指定する指値、指定した値段(不利な値段)以上または以下になったら買いまたは売りの注文をだす逆指値に分かれます。

注文方法②決済注文

新規注文後は、タイミングを見計らって決済注文を出します。決済注文は、新規注文時に出した買いまたは売りと反対の注文です。指値注文または逆指値注文を出しておくと、狙ったタイミングを逃さず取引できます。

利益を確保したいときや損失を限定したいときにおすすめです。

海外FXにおける取引スタイル

FXの取引スタイルにはいくつかの種類があります。初心者でも取り組みやすい取引スタイルとして以下の4つがあげられます。システムトレード(設定したルールに従いシステムが自動で取引を行う方法)は、難易度が高いためここでは紹介していません。

スタイル①デイトレード

1日に数回程度の取引を行う取引スタイルです。翌日に持ち越さずその日のうちに決済することが特徴といえるでしょう。夜間の値動きを気にしなくてよい点と次に紹介するスキャルピングよりも1回あたりの利益が大きくなりやすい点が魅力です。

とはいえ、短期取引に分類されるため、1回の取引で大きな利益を狙うことは基本的にできません。

スタイル②スキャルピング

数秒から数分で1回の取引を完結させる取引スタイルです。何度も取引を繰り返すことで利益を積み重ねていきます。ライフスタイルにあわせて取引を行いやすい点と為替レートが急激に変動しても大きな影響を受けにくい点が強みです。

ただし、1回あたりの利益はデイトレードよりも小さくなってしまいます。また、値動きを予想するため、テクニカル分析の活用も求められます。

スタイル③スイングトレード

数日~数週間程度、ポジションを維持する取引スタイルです。短中期的な値動きの流れを捉えて利益を狙います。為替差益とスワップポイントの両方を狙える点、時間的な余裕をもちやすい点が強みです。

ただし、相場の流れを見誤ると損失を出してしまいます。

スタイル④スワップトレード

数週間から数年程度、ポジションを維持する取引スタイルです。中長期にわたりスワップポイントを受け取ることで利益を狙います。スワップポイントに加え為替差益も狙える点、忙しい方でも取引を行いやすい点が魅力です。

ただし、短期間で大きな利益を出すことは難しい傾向があります。また金利が変動すると、スワップポイントを受け取る側から支払う側へ回ることも考えられますので、仕組みを理解してから取引を始めましょう。

海外FXの取引時の注意点

最後に、海外FXを始めるうえで理解しておきたいポイントを解説します。

取引口座名義は統一する

出金先の名義は、開設した口座の名義と統一しなければなりません。理由として、第三者名義だと出金を拒否されるからです。ここでいう第三者には家族も含まれます。

例えば、妻や夫の名義であっても出金は基本的にできません。出金できない理由は、マネーロンダリングを防ぐためです。また、本人名義であっても、ローマ字のスペルが間違えていると出金できない恐れがあります。簡単な間違いにも注意が必要です。

入出金の方法も統一する

海外FXには「入金方法と出金方法は同じ」というルールが設けられているため、入金方法と出金方法も統一する必要があります。したがって、クレジットカードで入金した場合はクレジットカードで出金、電子ウォレットで入金した場合は電子ウォレットで出金することになります。ただし、クレジットカードなどで出金できるのは入金した金額までです。利益分は、基本的に海外銀行送金で出金することになります。

手数料を確認する

取引を始める前に、手数料について確認しておくことをおすすめします。ここでいう手数料は、スプレッドの幅だけを指しているわけではありません。海外FXでは、さまざまな手数料がかかります。具体的には、入金手数料・出金手数料などがあげられます。

例えば、海外銀行送金で出金すると、海外FX業者に支払う出金手数料、銀行の送金手数料、銀行の着金手数料などがかかります。思っていたよりも入金額や出金額が少なくなることもあるため、詳細について確認しておくことが重要です。

出金によりボーナスはリセットされる

具体的なルールは事業者で異なりますが、口座開設ボーナスや入金ボーナスは出金手続きを行うと基本的にリセットされてしまいます。全額がリセットされるケースと出金額に応じて一部がリセットされるケースがあるため、詳細については確認が必要です。

ボーナスがリセットされると証拠金維持率も低下します。ケースによっては、追証を求められることもあります。ちなみに、ボーナスを出金することはできません。

金融庁による規制が起きやすい

海外FX業者のサービス内容は変わりやすい傾向があります。金融庁の規制を受けやすいからです。規制を受けやすい主な理由は、悪質な業者が混ざっているからといえるでしょう。

独立行政法人国民生活センターには、海外FXに関連したさまざまな苦情が寄せられており、そうした背景も相まって、トラブルを防ぐために都度規制がかかりやすくなっています。これから取引を始める方は、以上を踏まえたうえで安全性の高い事業者を選びましょう。

特徴とルールを理解して海外FXを始めてみませんか?

初心者向けに海外FXの始め方を解説しました。口座開設の手続きは難しくありませんが、業者選びや取引などは慎重に行わなければなりません。実績が豊富で日本語サポートも充実している事業者を選ぶと安心して取引を始められるはずです。

海外FX徹底ガイドでは、海外FX各社が提供するボーナスについて徹底比較した上で、最新の情報を発信しておりますので、ボーナスを元手に海外FXへのチャレンジをご検討中の方は、ぜひご覧ください。

[1]出典:金融庁:外国為替証拠金取引について

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